社会福祉士の共通科目と専門科目

共通科目と専門科目(社会福祉士編)

大学で社会福祉士の受験資格を得る為には、クリアしなければならない共通科目と専門科目があります。

 

共通科目について

 

ここでは、それぞれの科目の詳細について解説していきます!

 

共通科目

社会福祉原論

簡単に述べると社会福祉の歴史についての講義です。

 

現代の社会福祉制度になるまでに生活困窮者や、低所得者などを対象に行われていた政策や、日本だけでなく、世界の社会福祉の歴史について学ぶことができる講義です。

 

社会福祉の改革の先頭に立って指揮をとった人物や、改革の名前、制度の仕組みなどを学び、現代の制度へどのように移り変わったのかということがこの授業で詳しくわかります。

 

児童福祉論

法律や制度によって児童の年代について違いがあり、18歳未満とされていたり20歳に満たないものとされています。

 

その方々に対する制度の歴史から、現在行われている政策、援助活動などについて学ぶ講義です。

 

また、児童などの未成年者だけでなく、ひとり親世帯や、家庭内暴力などで悩まれる大人に対する援助を学ぶこともできます。

 

障害者福祉論
  • 身体障害者
  • 知的障害者
  • 精神障害者

など障害をお持ちの方には様々おられますが、その方々への援助や政策を学ぶ講義です。

 

障害の定義から、障害を持つことでどのようなことが、社会的に変化するのかという机上での講義から、車椅子や、歩行器などに代表される福祉用具などについても学ぶことができます。

 

老人福祉論

社会福祉に関わる法律の中で最も遅く制定されたとされる老人福祉法をベースとした政策から、どうして遅れて法律が制定されたのかという理由を、社会福祉の歴史から学びます。

 

また、現代の高齢化社会に適応した施設や設備の誕生から変化までを、学ぶ講義です。

 

社会保障論

社会福祉に関係のある給付や、年金制度などお金に関わる歴史や現在の制度を学ぶ講義です。

 

20歳を超えて年金を納める必要が出てきた時に、知っておくとよいお金の仕組みを学ぶことができます。

 

社会福祉に関わりのない方でも、将来のために役に立つことをたくさん学ぶことができる授業です。

 

公的扶助論

社会保障論とよく似ています。

 

社会保障論は全国民に対する保障を学ぶ講義であるのに対して、公的扶助論では、生活保護を受けていたり、身体が不自由であったりして働けないなど、金銭的な援助が必要な方々に対する保障を中心に学ぶ授業です。

 

地域福祉論

その名のとおり、地域に根付いた福祉のサービスや制度を学ぶ授業です。

 

住民が身近な地域で自立して生活が営めるような社会にするために、どのようなことが必要であるかということを考えたり、公的なサービスや私的な援助の種類、援助手段などを学ぶことができます。

 

専門科目

医学概論

人体の構造から、病気まで様々な医療に関わる知識を学びます。
特に、社会福祉士として関わる障害者や高齢者などに多く発症する病気や、

  • 怪我などの種類
  • 治療方法
  • 薬の知識

までの内容を講義でカバーしてくれるので、福祉の現場に出てからも役に立つ科目です。

 

必要性がわかっていないと、眠くなりがちで集中もできないかもしれませんが、未来のことも意識しながら受講するようにしましょう!

 

また、私が受講した時は、実際に現場で様々な方の治療にあたっていた本物の医師が、教授を担当されていた授業でした。
なので、説得力があり、自分も実際の現場で働いているような気持ちになれました。

 

社会福祉士の専門科目を学ぶ

 

法学

社会福祉に関わる法律の遍歴や現在の法律について詳しく学びます。
また、社会福祉以外の法律について学ぶ授業の回もあり、様々な法律に関する知識を身につけることのできる授業です。

 

心理学
  • 要支援者
  • 要介護者
  • 障害者

など支援の対象になる人々と接する時に役立つ心理学を学びます。

 

また、利用者の家族から、一般の人々の心に潜む問題の解決策についても合わせて理解を深めることができます。

 

それ以外にも、心理学の歴史、女性などが大好きな心理テストまで様々な心に関わる知識を身につけることのできる講義です。

 

絵を書いたりして、人の心を読み解くという心理テストを学ぶ授業がありましたが、とても興味深く、為になった授業でした。

 

社会福祉援助技術論

社会福祉士の現場実習へ行く前に学ぶ授業で、援助の対象となる障害者や高齢者に対してどのような援助するべきかという技術を学ぶ授業です。

 

  • 車椅子の操作方法
  • 自助具の使い方

など現場で必要な物理的な器具に関する知識や、声かけなどの非物理的なものまでを教わります。

 

この教科は、国家試験では事例問題として出題されるので、その問題の読み解き方も一緒に学びます。

 

社会学

私たちを取り巻く集団や階級など、社会を構成しているものがどのように誕生して、今現在まで、どのような変貌を遂げてきたのかという歴史を学ぶ授業です。

 

  • 援助の対象となる人の家族とは何か?
  • 援助者の社会的問題をどのように解決してゆけばいいのか?

などが印象に残っています。

 

介護概論

介護の歴史も学ぶというところで、基礎的なところは老人福祉論とよく似ています。
歴史的なことにプラスして、授業の3分の1近くは介護保険のことについて学びました。

 

また、社会福祉士として現場に出て必要になってくる介護計画の作成方法などについても学ぶことができます。

 

次は「社会福祉現場実習とボランティア活動」です。

 

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