訪問系の介護サービス

自宅に来てもらえる訪問介護サービスの種類

在宅サービスのうち訪問系のサービスは自宅に居ながらにして専門スタッフの訪問を受けることが出来ます。

 

訪問介護サービスは、

  • 介護が必要なのに外の環境に出ていくことはどうしても気が引ける
  • 何らかの理由で家族がその利用者を外に出したくない
  • 子供夫婦も共働きで昼間は配偶者だけしかおらず、どうしても介護の手が足りない

などの時には有用に活用することが出来ます。

 

訪問介護系のサービスの種類

 

どこかに通いに行ったり泊まりに行く場合、薬や荷物などの準備などが必須ですが、訪問系はその手間が必要ありません。

 

訪問介護サービスの種類を大きくわけると、

  1. 訪問介護サービス
  2. 訪問入浴介護サービス

の2種類に分けられます。

 

このページではその2種類を中心に紹介していきます!

 

訪問介護サービス

訪問介護員の派遣を受けて介護を受けることが出来ます。

 

受ける介護の中身については大きく二つに分かれており、食事の介助だとか排泄の介助だとかを主に行う「身体介護」が中心の場合と、掃除や洗濯、調理だとかを主に行う「生活援助」が中心の場合があります。

 

ただし、生活援助に関しては、あくまで利用者本人のための援助であるため、同居している家族の利便性を図ることにつながる行為は認められていないので注意が必要です。

 

費用としては、実際に介護を受ける時間、例えば

  1. 20分未満
  2. 20〜30分未満
  3. 30分〜1時間未満

などによって計算されますが、身体介護中心と生活援助中心では違いがあります。

 

当然、食事の介助や排泄の介助を行う様な身体介護に比べれば、買い物や掃除などの家事を行う生活援助介護の費用は安くなっています。

 

もちろん、身体介護と生活援助を組み合わせてサービスを行うことも可能です。

 

注意点

注意したいことは、訪問介護スタッフがいつも同じスタッフの場合、つい、利用者側も安心してしまって財産の話をしたりして事故につながるケースがあります。

 

また、本人から直接、訪問する時についでにお願いされたと言って、「家族が知らない物を買ってきてあり費用を請求された」などの金銭的なトラブルも絶えません。

 

専門スタッフとは言え、生まれも育ちも全く知らない見ず知らずの他人を家に上げるのですから、最低限の自己保身は考えておきたいものです。

 

もちろん真面目に働いているスタッフばかりなのは当然ですが、人間同士の関係なので、問題が起こることもあることは最初から気にかけておいた方が良いと思います。

 

有料老人ホームに入居出来たとしても、財産管理などについては施設の方では面倒を見てくれません。

 

家族と言えども自分一人で介護を行っていると、他の兄弟から何かを言われたりすることもあります。

 

また、介護を受けている親が誰か友人にポロッと「息子がお金を管理しているけど、心配な面がある」など悪意はなく言ってしまうと、それが行政の福祉職員まで伝わったりして、言われも無い濡れ衣を着せられることも多々あります。

 

かなり踏み込んだところまで親の資産を管理するのなら、裁判所によってその権利を認めてもらえる成年後見制度などを活用することも必要かもしれません。

 

訪問入浴介護サービス

訪問看護職員や訪問介護員の派遣を受けて自宅にて入浴をすることが出来るサービスです。

 

よくあるケースとしては、ご家庭では、

  • 昔ながらの古いお風呂では、身体に抱えてしまった障害などによって入浴することが出来ない
  • 手すりもしっかりついている様な設備や浴槽だけが新しくても、身体に残っている障害によっては、その様な設備も無駄になってしまい入浴が出来ない

というような場合などがあります。

 

いずれにしても、自宅の浴槽に入れなくなった場合には、入れるお風呂がある場所まで行くか、入れるお風呂を自宅に用意してもらう必要があります。

 

前者を満たすには、デイサービスなどの通所系サービスを利用する必要があるのですが、自分がその施設へ赴く必要があります。

 

これと異なり、訪問入浴介護とは浴槽を利用者の自宅へ運び、畳数畳分の広さの場所へそれを広げ、そのお風呂へ入っていただくのです。

 

この訪問入浴では、お風呂が大好きだった方が末期がんになってしまい、起きて食べることも出来ず、何とかトイレには介助で行ける様な場合であっても自宅で入浴することが出来ます。

 

訪問入浴介護の費用

費用としては、一回の訪問入浴サービスにつき1,250円です。
基本的には、看護職員1名と介護員2名が行う事が原則ですが、主治医の許可の基に介護員3名での入浴サービスも受けることが出来ます。

 

また逆に先ほど述べた様な末期がんの方の場合、大事をとって看護職員2名で来てくれる様な事業所もあります。

 

日本人にとって、お風呂は特別なものです。

 

身体に障害を抱えたとしても、自宅に居ながらにして入浴する事が出来るこのサービスは、自宅で入居順番待ちをしている間にも非常に有効なサービスと言えるかもしれません。