介護事務で座学の勉強以外に学ぶべき心構えと実技
介護事務の資格試験の勉強をする際に、介護保険の点数計算や問題集を解くこと以外にも気をつけたことがあります。
ここでは一体どんなことを気をつけたのかを記載していきたいと思います。
介護施設の種類の把握
介護事務の勉強をしていても、一体どんな介護施設で必要な人材になりたいのか?
という非常に大事な視点が欠けたままであることが多いと思います。
ですので、私の場合は、施設の種類と特徴を把握するようにしました。
知っているようで知らなかった介護サービスの数々を、詳細まで把握することで、まず頭の整理をすることができました。
たとえば「デイサービス」という言葉は知っていますが、
- どんなサービスなのか
- どんな人が受けられるのか
- どんな保険が適用されてどんなメリットデメリットがあるのか
を人に説明することができる方は少ないと思います。
介護事務の教科書に記載されている情報で足りないこともありましたので、先生に質問したり、ネットで調べたりして理解に努めました。
ここを曖昧にしておくと、いざ就職して働き始めた時点で「えっ思ってたのと違う!」となりかねません。
また、資格を無事取得して自分がどんな施設で働くことになるのか?を、具体的なイメージとして持ちながら勉強するのとそうでないのとでは、モチベーションも違ってきます。
これらを知ることは、結局は自分の為になります。
資格取得だけでなく、その先の仕事をする時のことまで見据えて取り組んでいきましょう!
利用者の気持ちを考える
介護事務というと、ヘルパーの仕事と比較して、どうしても「介護の現場最前線」という感じではありません。
利用者さんとも直に触れ合わない分だけ距離感があります。
また、介護事務の教科書や問題集に書かれている情報はすべて架空です。
- 名前
- 年齢
- 生年月日
など全ての情報は問題集のために作られたものですし、そんな利用者はこの世に存在しないので、どうしても介護報酬の計算のことばかりに頭がいって、利用者さんという人間のことまで頭が回らないものです。
ですが、やかり介護事務の勉強段階の時点で、
- どんな人なのか
- 何歳で
- 過去にどんな病気を患って
- 普段はどんな薬を飲んでいるのか
- どんなお世話を必要としているのか
これらを想像しながら勉強するべきだと思います!
介護事務という仕事であっても、ただ計算をすれば良いというわけではなく、利用者の気持ちに寄り添う必要があると思います。
これは医療に携わる人間として当たり前のことです。
そういう意識を高くもって勉強することが大切ですし、実際の業務に就いた時に役に立つと思います。
介護事務職でも役立ちそうな実技
私の通っていた教室では、介護事務の勉強以外にも実際の業務に就いた際に参考になる実技の授業がありました。
実技の話は、面接の時にも話すことができ、非常に役立ちました。
ここでは実際の勉強にプラスした介護事務に必要な実技スキルについてお伝えします。
車いすの操作
介護施設は当たり前ですがお年寄りが利用しています。
当然足腰の悪い方も多いです。
そこで、車いすの操作の勉強をしておくととても役に立ちます。
「そんなのは介護士がやるから自分は関係ない」と思った方は、介護事務の仕事は向いていません。
利用者からすれば介護士も介護事務も同じ職員としてみていますし、なによりも困った人を見過ごしにはできません。
車いすで立ち往生している利用者をみかけたり、また利用者から声をかけられ助けを求められたりすることはもちろんあります。
そんな時に車いすの操作が分からなかったら困ると思います。
私の通っていた教室では実際に車いすの操作を勉強する授業がありました。
また、押したりひいたりだけでなく、
- ゆるやかな坂や段差
- 乗せる動作
- 下ろす動作
に加えて、実際に自分で乗って乗りごこちを確かめたりもしました。
すごく良い経験になりましたよ。
機会があれば、ぜひ進んで勉強してほしいです。
吐しゃ物の片づけ
利用者の中には体調を崩し、おう吐してしまう方もおられます。
そんな時、吐しゃ物を片づける手伝いをすることもあるかと思います。
しかし吐しゃ物には感染症のウイルスなどが潜んでいる場合があります。
素手で触ったりその手で何か別のものを触るというのは危険です。
私の教室では実際の吐しゃ物をヨーグルトで代用し、安全にすばやく片づけるという授業がありました。
- 使い捨ての帽子
- マスク
- 手袋
をしてごみ袋を2重にし、きれいにふき取って消毒して…という正しい手順がふめているかどうかを先生がチェックしていました。
施設では大人数で過ごしますから、インフルエンザなどが流行りやすくなってしまいます。
それを未然に防ぐためにもこういった知識は役にたってきます。
介護保険の勉強だけでなく、
- 心構え
- 簡単な実技
についても、学んでおくことをおすすめします!
次は「職業訓練と介護事務就職の現実」です。