福祉住環境コーディネーターの資格を取った理由
私が福祉住環境コーディネーター2級の資格を取得しようと思った理由は、大きく3つあります。
福祉住環境2級を取得した3つの理由
(1)実家のリフォームに合わせて
1つ目の理由は、
今後、実家をリフォームする予定があるのですが、その際に無知ではいけないと考えたからです。
両親もいつまでも若いわけではなく、それなりに歳も重ねて来ています。
- いつ骨折するか
- 麻痺などの後遺症が残る病気になるか
わかりません。
その時に、今現在の築数十年の実家の建築思想では、両親の日常生活もままならないと感じたのです。
人間は、当然、歳を重ねるということは身体が段々と不自由になってくる訳で、我が家の状況だと、長男の私に必ず頼ってくると思います。
その時に無知なままリフォーム業者に依頼しても話についていけず、うなずく事しかできません。
それでは苦労して今まで育ててくれた親に、十分な老後の環境を提供することができないと考え知識を付けたいと思い受験しました。
(2)仕事に役立つから
2つ目の理由は、
私は日々介護の現場にいるのですが、この分野の知識を知っていることで、より一層職場で役立てると思ったからです。
介護施設においては、要介護度の上昇に伴い、年々と補助具不足という状況が浮き彫りになってきていました。
そして、施設の
- 車椅子
- リクライニングチェア
- ベッド
- 入浴システム
が古くなると買い換えねばならないのですが、購入するとなるとその判断が大変だったのです。
つまり、ここでも業者に言いなりにならない為には、ある程度、施設側の人間にもどの介護器具が良いのかの判断基準が必要になってきていたのです。
もちろん、現場で働いているので個人に合った移動や入浴方法などの仕組みは理解しているのですが、用具の購入となると、それだけではスキル不足なのです。
なぜなら、車椅子だけでも色々な種類があり、機能、素材も様々です。
入浴システムを新しくするとなると工事費用も高く、お金も相当かかります。
「いざ買ってみてダメだった」は通用する状況ではありませんでした。
私が働いていた施設には、福祉住環境に関して専門的に詳しいスタッフがおらず、自分がなれば将来のキャリアアップにもつながるのではないか?という狙いがありました。
(3)祖父や親からの影響
3つ目の理由は、
昔から祖父や親に影響を受けてきたからです。
私の祖父は大工で、
- いつもどんな家を建てたか
- どんな家が住みやすいか
など、私が小さな頃から色々と教えてくれました。
その為、
- 入口から玄関、廊下やトイレ、風呂場や脱衣所まで、どのくらいの広さが必要なのか
- どの高さに手すりがあれば使いやすいのか
- 生活しやすい明るさや間取り
について、詳しく勉強したいという気持ちがありました。
また、私の親は、生まれつき片足が悪く、大きさも少し違うという悩みも抱えています。
今までは自力歩行で頑張って生活してきていたのですが、最近は膝や腰の関節が痛むらしく、足にはめる装具を作ってもらうようになりました。
その時、業者の方のサイズ調節等の業務に付き添わせてもらったのですが、その際に、個人個人に合った装具をカスタマイズする過程を見て、私自身非常に影響を受けました。
私も、そのようなその人に合った介護サービスを提供できるようになりたいと思ったのです。
以上が私が福祉住環境コーディネーターを取得しようと思った3つの理由でした!
続いて、福祉住環境コーディネーターを取得する過程でどのようなことを学べるのか?
という点を私なりにまとめました。
これは資格を取る理由を再確認する上でも重要です!
ぜひ取得前に確認しておきましょう!
どのようなことが学べるか?
アドバイザー的なこと
福祉住環境コーディネーター2級では、高齢者や障害者、またその家族や同居者などが抱えている
- 自立したい
- 生活の問題を解決したい
といった生活住環境の課題を、解決に向かわせる為の知識を学びます。
いわば、暮らしやすい・生活しやすい環境への提案やアドバイスを行うことが出来るようになる資格です。
アドバイスをする時は、家族や建築家、ケアマネージャーなどの専門家と連携をとりつつ、その人に合ったプランを提供することが重要です。
なので、福祉、介護、建築、医療、福祉用具などを総合的に学ぶことが必要になってきます。
建築面、福祉用具に関する知識
アドバイスといってもそのかたちは個人個人で様々ですので、その際にどれだけ専門知識があるかに成功がかかってきます。
(もちろん、クライアントがどの様な要望をしてきても応えられる為には、資格だけでは不十分で経験も必要になってきます)
専門知識というのは、介護だけでなく建築や福祉にまで及びます。
例えば、
- 玄関や廊下の広さや見やすい鏡の位置
- 机や椅子、手摺りの高さや形状
- 車椅子や装具使用者に関しても必要となる寸法
- 本当に必要な福祉用具の種類
などは人や家族構成によっても変わってきます。
それは介護の現場にいるだけでは学べるものではなく、福祉住環境コーディネーターの資格の勉強をしていないとわからないことなのです。
福祉、介護、医療面などの多様性
住みやすい住環境への問題は、上記の建築面と福祉用具だけでも解決することは困難です。
他にはどのような知識が必要かというと、
- 個人個人の疾病に関する知識
- 生活面でどの様な介助が必要か
- どこまで自力で出来るのか介
- 助者は誰が良いのか
- 社会との交流と居住の関係性
など福祉や介護、医療面も絡めて、多様な視点で見ていくことが必要なのです。
総合的に見る力
バリアフリーへのリフォームや新築などは介護保険を使用することができます。
その際に必要となる住宅改修費の助成を受ける為の理由書作成方法は、福祉住環境コーディネーター2級を取得する過程でできるようになります。
ただ大事なのは書類の書き方ではなく、あくまで総合的に見ることです。
- 福祉や社会とのつながり
- 利用者の生活の状況や身体の可動域などの介護面
- どんな疾病を持ちどの様な対応が必要になってくるか
- 生活のリスクを踏まえた医療面
- 日常生活で福祉用具が必要か、または今後必要になるか?
- 体型や可動域、自立度から見た手摺りの高さや建築物の素材などの建築面
などを総合的に捉え、家族やケアマネージャーなどの関係者と話し合っていくことが最も重要なことなのです。
言い換えれば、福祉住環境コーディネーターの役割とは、各関係者とクライアントとの掛け渡しを行うことです。
そのようなことを資格を取る際に学んでいきましょう!
次は「住環境2級のお申し込み方法と受験資格」です。