個別的支援であることを学べた知的障害ガイドヘルパー

知的障害ガイドヘルパーの概要と講義内容

「知的障害ガイドヘルパー」は知的障害を持っている方を移動介助するガイドヘルパーです。

 

知的障害移動介護は、介護福祉士やヘルパーであれば改めて取得しなくとも行える業務なのですが、私はまったくの無知識だったので学んでおく必要があると考え申込みました。

 

視覚障害と全身性障害のガイドヘルパーは他のスクールで取得しましたが、知的障害に関しては「アットホーム」というところを利用しました。

 

参加していた生徒の方々

私が通ったアットホームという講座教室は、無資格でも知的障害ガイドヘルパーを受講できるため

  • 介護職
  • 学生
  • 他の職業の方

など、思っていたよりも色々な方が参加されていました。

 

ただ、介護福祉士、介護職員基礎研修、ヘルパー1級、2級、3級のいずれかを取得していると、受講しなくても良い講義があります。

 

私は既にヘルパー資格を持っていた為、全講義を受ける必要はなく一部の講義を受けるだけで済みました。

 

週末のコース

私が受講したコースは土・日曜日に通学して学ぶコースでした。
週末は朝から夕方までビッチリ学びました。

 

講座期間は2ヵ月でした。

 

個別的支援であること

講師は知的障害ガイドヘルパーの実習先としても使われている施設の方でした。
肩書は「実習生責任担当者」でした。

 

知的障害ガイドヘルパーの講師

 

現場で働いている方だけあって、より詳しい施設内での体験談、周りから受ける偏見などについて生々しいお話も聞けました。

 

社会の中で知的障害の方が生きていくには、「関係づくり」「環境づくり」が大事になってくるという点が印象深かったです。

 

さらに、知的障害ガイドヘルパーとしての立ち振舞いとして、主に「このようにすれば良い」と言う、言い切りの講義ではありませんでした。

 

知的障害ガイドヘルパーは「個別的支援」である事が基本だからです。
利用者の心理をよく理解し、尊重しあった上でサポートすることが重要になってきます。

 

コミュニケーション重視

今までのヘルパー2級や全身性障害・視覚障害ガイドヘルパーの講座と異なっていたことは、コミュニケーションについて特に重視された講義だったことです。

 

また、講義では障害福祉サービスの受給者証などの見方など、他の教室ではなかった実践的な法律や制度まで教えて下さいました。

 

知的障害児童保育実習と精神障害ワークへの参加

知的障害ガイドヘルパーの実習は、クラスの皆がバラバラの日程で実施されました。
少し寂しい気もありましたが、実習がある日はそんなことも忘れさせてくれるくらいに緊張感が高まります。

 

知的障害児保育園

知的障害ガイドヘルパーの最初の実習先は「知的障害児保育園」でした。

 

知的障害児保育園で実習

 

まず現地で大体の一日の流れの説明を受けます。
その次に子どもたちの送迎バスが到着という流れでです。

 

私たちが、途中でお邪魔するというのではなく、最初から参加するのが驚きでした。
ですが、迷っている暇も無く、笑顔で迎えることだけで必死でした。

 

講義で習った対応を自分が本当に実践出来ているのか?
まったく解らないまま、子供たちの靴を並べたり出席帳を集めたりしました。

 

通常の保育園の様子は解らないので比べられないのですが、ごく普通の園内のような慌ただしさで始まりました。

 

ただ一つ気づいたのは、子どもたちの行動は「突然」が多いということです。
また、

  • 集団で作業することは難しく、全く目を合わせず一人になろうと部屋の隅で壁に向かい座る子
  • おもちゃの執着心で貸し借りが上手く出来ずに暴力的になってしまう子

皆の個性が異なり対応に困りましたが、スタッフの方から指導頂き保育の実習が終わりました。

 

精神障害ワークの参加

その後、精神障害の方々の談話会に参加させて頂き、精神障害に至るまでの経緯をお話し頂きました。

 

仕事のストレス、家庭環境など様々な原因と、誰にでも起こり得る経緯に言葉を詰まらせながら、私は聞くことだけで精一杯でした。

 

また、黙々とひたすら書き物をしている方が居て、生徒たちはその方のことが気になっていました。
すると、後でスタッフの方が、その方のことについて教えて下さいました。
介護職を長く経験されケアマネージャーをしていた頃、鬱病を発症されたと言うことでした。

 

私も介護業界で働こうと思っていただけに、自分が目指す業種の方の姿は正直、衝撃でした。

 

そのままワークの一環である談話会に参加し、皆さんと直接会話をさせて頂きました。
それが終わると、実習は修了。
知的障害ガイドヘルパー講座も修了となりました。

 

これから進む道

講座の最終日は資格スクールの教室には戻らず、そのまま実習先で修了面談が行われました。
担当者の講師と個人面談となり「どうでしたか?」と質問が寄せられました。

 

私は、

  • 講義で教わったけど実践出来なかった事
  • この仕事に就く今の心情

を語りました。

 

講師は「貴方は自分で思っているより、利用者さんが貴方を評価していますよ」と助言して下さり、「自宅が遠方と伺っていますが、いつでも良ければ働いて下さい」と登録書までくれました。

 

例え、私だけではなく誰にでも「今後、介護職として働きましょう!頑張れ」と言う意味で、この面談が実施されているとしても、この一言を聞いて「頑張ろう」とやる気を出す人は多いだろうと感じました。

 

最後は、充実感を持って知的障害ガイドヘルパーを修了することが出来ました。

 

修了書は2通

修了の際に貰える修了書は、

  • 知的障害ガイドヘルパー
  • 精神障害課程

の修了証明の2通が届きました。
ガイドヘルパーだけだと思っていたので、精神障害の学習が済んだことを証明できる修了証も頂けてラッキーでした。。

 

アットホームは実習先の予定日なども細かく相談に乗って下さるスクールでした。
また、実習日の決定も早く、スケジュールや時間の計画が立てやすい大変便利なところだったと思います!

 

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